「惚れちゃいそう」

「そうかい、照れるな。ワハハハハ」

それと、ネクタイ三本、チーフ、靴。

私のドレス選び。柔らかい色が好きで、優しい色のライトブルーのミディ丈のドレス、膝下丈のグレーの背中が開いたワンピース。

「二着、着てごらん」

試着した。

「どうですか」

「う~ん、二枚とも、似合っているなぁ。香子は足も綺麗だから、グレーにしようか。アッ、すみません、靴とバッグ、アクセサリーも選ばせてください」

靴、バッグはベージュ色にして、ネックレスとピアスは、パールにした。スタッフに、

「凄くいいよ、よく似合っている。これでお願いします」

「食事をして、帰ろうね」

「ええ、分かった」

「近くに美味しい中華料理があるよ。そこでいいかい」

「ええー、久しぶり。中華」美味しく食べた。

私は、八時前になると、ソワソワして時計を気にしていた。

「どうした。さっきから時間を気にしているようだけど?」

「前に、丈哉さんに卓球が好きなのと話したでしょう? 実は今日、国別の試合があるの、九時からなので早く帰りたいの」

「分かった。帰ろうな」と急ぎ店を出た。

家に八時四十分頃着いた。急ぎ着替えて、コーヒーとさっき買ったアーモンドチョコレートを準備し、二人並んでソファーに座った。

「間に合った。良かった~」。

試合が始まった。香子、身を乗り出して食い入るように見ている。僕は大好きなアーモンドチョコを取って、食べようとしたその時だ! 「シャー!!」と香子が大きな声で叫んだ。

僕は凄く驚いて、持っていたチョコを、お手玉のように一、二、三と右手でようやくキャッチした。やった!ではなく、何が起きたのかドキドキした。

次回更新は9月14日(日)、22時の予定です。

 

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