「はい」
叔母様とお夕飯の準備です。
「丈哉ね、ジャガイモとスパム、アッ、これは外国のポーク缶詰なの。揚げて、甘辛で煮込むの、大好きなの。香子さん、覚えていってね」
「嬉しいです。是非教えてください」
そして、一時間後、幸也さんが、
「ただいま!」と大きな声で「また、年寄り二人で寝ているなぁ~。起きろう~。美味しいケーキ買ってきたよ」
二人は、「うるさいのが、帰ってきたな」と嬉しそうに迷惑顔。
「香子さん、ケーキ買ってきたから、食後、食べようね。香子さんと母さんと僕は二個ずつね」
おかしい、幸也さん。
食事をしながら、色んな話を聞かせてくれた。丈哉さん、この家族にとても愛されて育ったのだと思った。よかった。月に一回は来てねと言われて、嬉しい。
二週間後の土曜日、私の実家へ行く日。丈哉さん、手土産に新潟のお酒、岡山県産の桃を取り寄せていた。嬉しい。
「さぁ、行こうか」
「ええ、よろしくお願いいたします」
実家に着いた。久しぶり。
「ただいま」
「お邪魔いたします」
両親、兄、姉がいる。
「初めまして、山岡丈哉と申します」
「さぁ、どうぞ、こちらへ」
「お父様、お母様、お兄様、お姉様、この度は、御縁ありまして、香子さんと結婚します。挨拶に伺いました。どうぞ、お許しを頂きたいです」
「こちらこそ、至らない娘ですが、末永くよろしくお願いいたします」
「許して頂いて、ありがとうございます。あァ、こちらどうぞ。香子さんから聞いて選びました。お口に合いますか」
「おおー! 幻の酒ですね。凄いです。ありがとうございます」
「これはお母様に」
「わぁー、大桃ですね。岡山の」
喜んでくれたようだ、安心。
次回更新は9月12日(金)、22時の予定です。
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