「本当に、家事が好きなんだね」

「ええ、楽しくて御台所で踊っています」

「台所の踊りってあるんだ」

「はい! 作りました。うふふ」

「見てみたいな」

「それはだめです。リズム感がないんです」

「それはよけい見たいな。アハハハハ」

「あッ! コーヒーおかわり持ってきますね」

「ああ、よろしく」と丈哉さん。

席をソファーに移して新聞タイム。私は片付けをしてお出かけの準備をします。

「いっていらっしゃいませ」

お掃除も済ませ、丈哉さんの甚平を作ろう。アッという間に三時。急いでお昼を済ませ、お夕飯の買い出し。明日は土曜日。パンを焼こうかな。ウィンナーソーセージ、スクランブルエッグ、サラダ、カフェオレ、コーヒー、パンは手でちぎって食べよう。

バターと先日作ったりんごジャム。美味しそう。朝ごはん決まり。あれ、今日のお夕飯はどうしようかな。スーパーに行って決めよう。

毎日、毎日、アッという間に過ぎた。もう七か月になるな~。今日は金曜日で会食があるのでお夕飯はいらないし、少し遅くなるようだ。先に休んでと言っていた。

少し寂しい。お夕飯は簡単に済ませた。九時頃に丈哉さんが帰ってきた。

ゆっくりお風呂に入っている。そのあと私もお風呂に入った。

体を拭いて、

「あっ! ガウンを忘れた」

どうしよう! 丈哉さん寝ているから、バスタオルで、急ぎ部屋まで行けば大丈夫! ゆっくり、ゆっくり、忍び足で、お台所に着いた時、台所の電気がついた。

「キャーッ」

びっくり、丈哉さんが居た。

私は驚いて、バスタオルが外れて床に落ちた。丸裸。

「すみません! 着替えを忘れてしまって……」手で顔を隠した。

「綺麗だ」

抱きしめられた。