【前回の記事を読む】離婚してから3ヶ月。大好きな家事を仕事にすることができて、夢のような日々が過ぎていった。今日はご主人様のために何作ろう…
第一章 辛い結婚生活
六時頃、お帰りです。
お夕飯も完食。
「凄く美味しかった」
「ありがとうございます。嬉しい」
台所に行きながらガッツポーズ。お片付けも済ませ、
「香子さん、ちょっといいかな?」
「はい」
「今日で三か月だね。早いなぁ~。香子さんは働いてどうだったかな?」
「とても楽しくお仕事が出来ました。採用して頂けるのでしょうか?」
「はい。採用です。お掃除も行き届いているし、食事も美味しい。これからもよろしくお願いします」
「ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします」
「それから、僕の事をご主人様と呼ばずに丈哉(たけや)と呼んでください」
「ええー、分かりました。丈哉さんで良いですか?」
「よろしく」
「はい、ご主人……丈哉さん」
ご主人……丈哉さんはお風呂です。下着とパジャマの準備。お風呂上がりの夏用バスロープのような物を作ろうかな。次の休みの日に生地を買いに行こう。楽しみが増えた。
「香子さん、明日、従弟の幸也(ゆきや)が来るんだ。四時頃来るので、お夕飯も食べると思うので、一人分多めに作ってくれるかな」
「分かりました。幸也さん、何がお好きでしょうか」
「いやいや、何でも食べるよ。気を使う男じゃないからね」
「分かりました。私が考えますね」
土曜日四時頃、幸也さんが来ました。
「いらっしゃいませ。幸也さん、初めまして、香子といいます。四か月前からお世話になっています。よろしくお願いいたします」
「おおー、幸也です。よろしく!」