【前回の記事を読む】お手伝いの仕事を正式に採用された香子。「ご主人様と呼ばずに丈哉と…」雇い主の丈哉との距離も徐々に縮まっていき…

第一章    辛い結婚生活

六時に準備終わったら、丈哉さん帰ってきた。

「お帰りなさいませ」

「あれ? 今日お休みでしょう」

「ええー、しっかり休みました」

「夕飯も作らなくていいよ」

「自分も食べますから。簡単ですが作りました」六時三十分頃。

「どうぞ、出来ました」

「ああー、ありがとう」

「丈哉さんの好きなハンバーグを和風にしましたが、お口に合いますでしょうか」

「う~ん、旨い!」

「やったー! 良かった。どうぞ、ごゆっくりお召し上がりくださいませ」

台所に行こうとした時、

「明日から、ここで一緒に食事してください」

「私ですか?」

「そう、一人で食べるより二人で食べたほうがもっと美味しいでしょう」

「いいのですか?」

「僕は、そうしてほしい」

「分かりました。朝から同席させて頂きます」

台所で嬉しいガッツポーズ。少し気恥ずかしいな。

朝、今日は洋食で、ベーコン、目玉焼き、サラダ、クロワッサン、コーヒー。

「今日から、同席させて頂きます」

「いつも、美味しいよ。最近は、仕事を早く切り上げて、今日の夕飯は何かなと楽しみだよ。体調も凄くいいよ」

「ありがとうございます。楽しくてお給料頂いても良いのかなと思います。もっと美味しい食事を、お出し出来るようにしますね」