新しい出発

ぽろもきたちが暮らしているこの地球そっくりの星でも、地球と同じように人類が何百万年も前に登場し、類人猿から人類へと進化した。

やがて、人類は火を使い出し、狩猟生活が長く続いた。その後、人類は植物の栽培も行うようになり、定住生活をするようになった。地球と似ていることに、1万年以上も続いた狩猟と植物の栽培や木の実の収穫で暮らしていた時代に、縄の模様を土器につけていた。そして、その時代を縄文時代と呼んでいる。

その後稲作が行われるようになり、他の地域では小麦が育てられるようになった。その頃から人類には貧富の差が生じて、同じ人間が他の人間を支配するようになり、争いが起こり殺し合いが始まった。ここまでは地球とほぼ同じである。

この辺から、この星はちょっと違う発展の道をたどっている。陸地の形も違う形にできあがっている。

3つの大きな国と、3つの中くらいの国、そして小さな国が1つ。一番小さな301国は、実はとても科学が発達していた。この国は科学者が国を治めていた。この世界は合わせて7つの国しかないのだ。

そしてわずか3か月前に、王国(1人の国王が独裁政治を行っている国)である23国が、301国に対して突然戦争をしかけてきたのだ。何の罪もない平和な日常生活を送っていた住民が、ある日突然ミサイル攻撃で命を奪われた。すぐに科学者たちは2つのチームに分かれた。

攻撃してきた23国を強力な化学兵器を作って滅ぼそうとするチームAと、別な研究で戦争を終わらせようとするチームBである。チームBの中に、ボヘンニャという美しくてとても優秀な女性の科学者がいた。

ボヘンニャにはジールカというまだ幼い娘がいた。いつまたミサイルが飛んでくるかわからない状況で、ジールカを家に置いておくことは危険だが、自分は急いで新しい研究をしなければならなかった。そこでボヘンニャは、ジールカを別の国へ避難させることにした。まだ戦争に巻き込まれていない遠く離れた国へ。その国が11国だった。その中の自然島が避難場所に選ばれたのだ。

ジールカは、占い師の少女に変装して船に乗り込むことに成功した。この船のホダリ船長は、ボヘンニャとは以前から知り合いだったので、娘の脱出の手伝いを頼まれていたのだ。

ジールカは母の研究室から、特殊な化学物質の粉末が入った容器を持ってきていた。

やがて、船は自然島に着いた。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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