【前回記事を読む】「おばあちゃん助けて」と何度祈ったか分からない――看護も介護も知らない両親を、私一人で介護する間…

第二章 母と祖父母

「出せなかった両親への手紙」

お父さん

わたしが「ごめんね」といったら「すまんな」と返してくれましたか

いちばん多感な時期をあなたと過ごせずさみしかった

私の成人式忘れていたよね

晴れ着を着たかったわけじゃないけど「おめでとう」の言葉ぐらいはほしかったな

お母さん

わたしが「ありがとう」といったら「ありがとうね」と返してくれましたか

元気だったころ祖父母と父に怯えているあなたが哀れでした

人間って話し合えると思います

家族ってもっとわかり合えなくちゃと思います

過去には時間は戻らないけど笑って「ありがとう」といえる人になります

先祖に感謝します

私を産んでくれてありがとうございました