【前回記事を読む】唾液の成分が健康もダイエットも左右する!? 知られざる抗菌・消化・代謝アップの秘密と咀嚼の力で痩せるシンプル習慣とは
お口を覗くと身体の栄養状態が見えてきます
好きなものを食べたい
この本を読んだあと、何を食べたいですか?焼肉? トンカツ? お寿司? ラーメン?
焼肉は、歯が悪かったり歯がなかったりするとかめません。トンカツの衣はカラッと揚がっているので、口の中の粘膜が弱いと切れてしまうかもしれません。お寿司の海苔、入れ歯では噛めませんし、入れ歯にくっつきます。海苔が噛めないということは、おにぎりも難しいです。ラーメンは入れ歯でも歯が数本なくても食べることができます。噛まなくてもいいですもんね。チャーシューやメンマは、残っている歯の数によっては無理ですね。
気がつきましたか?
歯がなかったり入れ歯だったりすると、「これが食べたい」ではなく、「どれなら食べられる?」になってしまいます。
今、あたりまえに食べることができるものも食べられなくなります。選択肢がかたよってしまうのです。選択肢がかたよるということは、栄養がかたよるということです。
この本を読んでいる人たちは、まだまだ若くて、〝歯がなくなる〞ということにピンとこないかもしれません。でも、歯がなくなりそうになったときに慌てても、もうどうしようもないことがほとんどです。
若い今のうちから、歯を大事にすることを意識しておくといいと思います。欧米では「歯を1本失うことは、指を1本失うことに等しい」と言われています。大人になれば、歯磨きが自然とうまくなるわけではありません。
また、治療が必要なむし歯になってしまうと、もう、その歯を失うカウントダウンが始まってしまいます。小さいときからの意識が大事です。歯の生え始めは、まだ柔らかくて、むし歯になりやすい状態です。だいたい3年くらいかけて、歯は硬く(石灰化といいます)なっていきます。
たけのこと竹をイメージしてください。たけのこは柔らかいですが竹は硬くなりますね、その時期にむし歯を作らないことは、その先の人生で歯で困らないためのベースとなります。
では、質問
① 歯磨きはなぜ大事ですか?
② 磨き残し(食べかす)と歯垢(プラーク)の違いはなんでしょう?
台所の排水口。細かな生ゴミが残ったりします。気がつくとヌルヌルとした感じになりますね。そこに水をかけると、生ゴミは流れていきますが、ヌルヌルは残ります。
残ったヌルヌルをスポンジで擦ると取ることができます。この細かな生ゴミが、磨き残し(食べかす)、ヌルヌルが歯垢(プラーク)、スポンジが歯ブラシ。
歯垢(プラーク)は、歯の表面に黄白色の粘着性の何種類もの細菌が集まったものです。少しサボってしまうと、細菌が塊となり、フィルム状になります。これをバイオフィルムといいます。
これは、歯磨きでは落とせません。バイオフィルムはかなり強固に付着しているため、物理的に破壊する必要があります。抗生剤も届きません。それを取り除くには、歯科医院で機械を使用して除去します。食事をしない日はないので、毎日の丁寧な歯磨きと、定期的な歯科でのメンテナンスが必要といわれるのはこのためなんです。