駅に向かい、中心部に戻ることにしたが、昼時の飲食店はどこも混雑している。私は店に入るよりも、二人静かな空間で、話がしたいと思った。よさそうな店を見つけた時入ればいいかと上野駅で降りた。公園口から出て、上野公園内を散歩し、ベンチに腰を掛けた。

照史は暑苦しい太陽を眺め、僕らはこの肉体が自分自身だと思っていると話した。私は突拍子もない言葉に驚いたが、その続きを聞いてみたいと興味を持って頷いた。

 

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