この「水五訓」は、水の性質になぞらえることで、人々にとっての生き方や行動原則をわかりやすく示しています。
この「水五訓」を私なりに要約してみました。
水五訓一:水は自己の活力だけでなく、他の物を推進する能力も持つ
水五訓二:水は常に自らの前進方向を模索している
水五訓三:水は障害に遭遇すると、百倍の衝撃力を発揮する
水五訓四:水は汚れを清浄に洗い流す力や、清浄と濁りを受け入れる寛大さを持つ
水五訓五:水は蒸発して雲となり、雨や雪や霧に変わり、透き通った氷のような結晶に凝結するが、その本質を失わない
この水五訓は、柔軟性、堅忍、清潔さ、寛容さなど、人間の生き方における重要な美徳や原則を表しています。
老子やその影響を受けた黒田官兵衛の、このような物質に対する見方には、非常に興味深いものがあります。水というものを、水という物質自体の用途とは完全に異なる視点からみています。これは突如私に訪れた「卵は本来、私たちが食べるためにあるのではない」という気づきに、よく似ています。
こういうことは、おそらく人間の思考にのみできることでしょう。じっくり考えると、非常に不思議で、合理的なようにも感じられ、私たちに多くの洞察を与えてくれます。
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