◆ガソリンスタンド減少の要因

最近、ガソリンスタンドの廃業が相次ぎ、特に過疎地や山間部では、ガソリンスタンドがなくなることで、不便を強いられるという話を聞く。

この背景には、貯蔵タンクの更新条件が厳格化された、という事情がある。貯蔵タンクは、地下に埋まっているものを取り換えるのに数千万単位の費用がかかる。過疎地等においては、ただでさえ利益が出ない上に、貯蔵タンクの交換となれば、とても採算に合わない。そのような事情で、次々とガソリンスタンドが消えていったのである。

しかし、いくら自動車の電動化のように「脱炭素」「脱石油」に向かっているとはいえ、ガソリンや軽油、灯油の需要が全くなくなるわけではなく、トラクターや草刈り機、灯油ストーブ等々、燃料として多方面に使われている。

従来の貯蔵タンクは地下式で、地下に埋める必要があるために費用が多額になる。それを少しでも解消しようと、地上に貯蔵タンクを設置するガソリンスタンドが現れている。また、灯油は小型のタンクローリーで街中を巡回し販売する形式もある。これらも当然、危険物である灯油を扱う以上、「乙四」が活きる。

灯油であれば「丙種」でも対応できるものの、「乙四」に比べ、取扱範囲が狭い上に、無資格者への立合い等ができない。そのデメリットを考えると、「乙四」を取得したほうがよい。そのようなガソリン、軽油、灯油を扱うところに就業の機会があれば、この資格は活かせるだろう。