【前回の記事を読む】最新版過去問で合格率が激変! 古いテキストで落ちる人が知らない驚きの事実

第2章 資格試験に「勝つ」ための、過去問やテキストの選び方

<資格こぼれ話>②危険物取扱者

◆「ガソリンスタンド」も、見方が変わってくる

危険物取扱者の中でも、「乙種第四類」はガソリン、軽油、灯油等が取り扱いの範囲であり、最も受験者が多い。

ガソリンスタンドのアルバイト募集では、「乙四(乙種第四類)保有者優遇」と書かれており、ガソリンスタンドで働くことを検討している人は、ぜひともこの資格を取ったほうがよい。勤務先により、時給が上がるところもあり、「同じ時間働くのであれば、少しでも稼げるほうがよい」と思えば、取得に対するモチベーションも上がるだろう。

ガソリンスタンドでは、「第一石油類」と「第二石油類」を取り扱っている看板が掲げてあるだろう。

この、第一石油類とは、一気圧において引火点が二一℃未満の引火性液体のことで、ガソリンスタンドでは、まさに「ガソリン」のことを指す。また、第二石油類とは、一気圧において引火点が二一℃以上七〇℃未満の引火性液体のことで、「軽油」や「灯油」を指す。

知識がないと、「『ガソリンスタンド』なんだから、軽油も灯油も同じ『ガソリン』じゃないか」と思いがちである。だが、危険物取扱者の資格の勉強をすると、「ガソリンのほうが引火点が低いので、軽油や灯油よりも危険度が高いんだな」というようなことに気づく。

ガソリン等を運ぶタンクローリーも然りで、第一石油類か第二石油類か、表示されている名称で、ガソリンまたは軽油・灯油を運んでいるかの違いがわかる(ただ、違いがわかるのが得かどうかは、別問題である)。

最近では、ガソリンスタンドもセルフ式が多くなり、店員を見かけないことも多い。だが、決して「無人」というわけではない。

セルフ式では、客が給油口にノズルを差し込み、音が鳴ってからノズルのレバーが動くようになる。これは、監視している店員が、給油口にノズルが入っていることを確認してから、解除ボタンを押しているのである。ときどき、なかなか解除されないことがあるが、それは仕事が忙しいのか、それとも……それ以上は言わない(笑)。

この解除をしている店員は、基本的に「乙四」を持っていると考えていいだろう。万一のときの対応があるので、顧客と全く関わらない、とまではいえないものの、基本的には遠隔対応で済むと考えていいだろう。