【前回の記事を読む】過去問の形式で勉強効率が激変! 合格者が教える失敗しない選び方

第2章 資格試験に「勝つ」ための、過去問やテキストの選び方

3 過去問とテキストは「最新版」を使う

過去問とテキストについて、「古いものでも大丈夫だろう」と考える人もいると思われる。例えば、自分自身が受験しようとする試験を先に受けた友人に、過去問やテキストを譲ってもらう、または古本屋で購入する、ということを検討している人もいるだろう。

だが、過去問やテキストは最新版(受験年度版がベスト)を使用することを強くお勧めする。資格試験では、最新の「法改正」や「制度改正」について問われる。むしろ、そのような最新の情報こそ注意しなければならない、と考えてもよい。その最新の情報をもとに作られているのが、最新版の過去問やテキストである。

試験要項には、「〇年〇月施行の法律に基づいて試験を実施する」と記載されている。そのような、最新の情報が反映された過去問やテキストを使用しなければ、間違ったことを覚えてしまい、合格から遠ざかることにつながりかねない。

繰り返しになるが、古い過去問やテキストで勉強した場合、最新の法改正や制度改正を知らないまま勉強することとなり、間違った知識を覚えることになる。

序章で書いた通り、資格試験とは、「一点の差で笑うか泣くかの別れ道になる可能性がある試験」である。過去問やテキストを買うお金をケチったがために、間違ったことを覚えて不合格となれば、結果的にお金と時間をドブに捨てるようなものである。

国家資格の試験では、年に一回しか実施されないものも多い。その試験に臨むために、それなりの費用と多くの時間を費やすことになる。

「試験に落ちる」ということは、改めて試験のために費用と時間を費やすことを意味する。改めて勉強し直すための費用と時間を考えると、最新版の過去問やテキストで勉強し、確実に合格するほうが、はるかに安く、時間も無駄にならない。

また、過去問やテキストを綺麗に使って古本屋に売ろう、とか、人に譲ろう、とする人もいる。

効率よく勉強し試験に合格するには、後述のように、過去問やテキストに弱点や重要なポイント、勉強日の記録等を書き込むことが、効率よく勉強するために必要になる。場合によっては、本章で言及した通り、問題と解答・解説を分ける必要がある場合も出てくる。

古本屋に売ったところで、大きな金額となって返ってくるとは考えにくい。それよりも、「効率よく勉強する」ということを優先させ、「少しでも合格につなげるためには、過去問やテキストに費やすお金は惜しまない!」という姿勢と気持ちを、大切にしたいところである。