B 肉体という「絶対的」真実
人間は20才を越えるとインナーマッスルが弱くなります。インナーマッスルとは身体の内側を支えている筋肉のことです。内側だからメチャクチャ大事です。
僕が接骨院の先生に聞いた話では、人間は20才を越えると1年で1%インナーマッスルが低下するそうです。自然に。ご老人が背中を丸めて歩いているのはその結果です。四足歩行ならば背中が丸まるリスクはありません。
よくスポーツ選手が体幹トレーニングを行います。体幹とはコアのことです。コアは核ですが、肋骨下から下半身までのエリアのことを指します。この辺りは内臓があるのに骨に囲まれていないので、筋肉の負担が多いです。人体の弱点です。
体幹トレーニングは人体の弱点を補佐するトレーニングです。効果は凄まじいです。世界中のアスリートはみんな体幹トレーニングを行っています。みなさんやりましょう。ちなみにインナーマッスルは頑張れば増加して中々なくならないものになるそうです。20才を越えたら老いの準備をしないといけないのが人類種という生物です。
人間はそのように進化しました。
C 人間至上主義という洗脳
論理的で整合性のある話ですね。でも、嫌悪感や違和感を感じませんか? 進化はトレードオフとたまに聞きます。でもその真実が自身の肉体の自然劣化という圧倒的な現実に付着すると変わります。凄い嫌悪感を感じます。その理由は脳内です。我々の脳内にあるデータと合わない話だからです。そのデータの内容は大体こんな内容ですね。
①人間は進化進歩した高等生物である
②先進国は、欧米は天国である
③人間は理性的な存在である。知性があり、他の動物や植物とは違う特別な種である
こんな感じですよね。イメージとしては、キラキラ輝く、理性的な利口な人間が、文明国に住んでいます。煩わしさはない人生が勝利。そのヒエラルキーの頂点にいるのは、経済的成功者、知的な学者、偉い政治家、こんな感じです。
その人間イメージや人間社会イメージが我々の脳内にあります。そのイメージは、インナーマッスルの劣化は20才で始まるという事実を嫌います。イメージと合わないからです。客観的事実と我々の主観がぶつかり合います。