【前回記事を読む】我々の脳内にある人間イメージや人間社会イメージが、自身の肉体の自然劣化という圧倒的な現実とぶつかり合うと嫌悪感や違和感が

第一章 脳内デトックスから始めよう
  ――革命とは初期設定の変換――

1 正しいのか現代文明

D 人間の知覚が作り出す脳内現実の臨場感

認知科学では人間は現実を実際には見ていない、と言われています。

人間はまず現実を情報として受け入れます。その情報を変換します。そして脳内で再現します。映画と同じ過程が脳内で行われます。

カメラで撮影する=現実を情報として受け入れる。
編集する=脳内で変換する。
映画館で上映する=脳内に情報が再現されて臨場感を感じる。

我々は自分の脳内イメージを現実と実感します。我々はみんな主観の中で生きています。

変換の個性が、主観であり、信念であり、価値観であり、固定概念であり、常識であり、世界観です。

認知科学は20世紀に発達した学問です。しかし、2000年近く前に仏教はこの真理を発見してました。唯識思想です。興味がある方は学んでみてください。

現在の我々の脳内イメージを生み出しているのが現代文明に対する教育であり思想です。人間の脳内の現実を置き換えると映画と脚本になります。

脚本は思想、映画はイメージです。脳内に思想が刷り込まれると、脳内にイメージが現れます。我々の脳内には現代文明と現代思想は素晴らしいというデータが外部から書き込まれています。

その脚本が、我々の脳内に人間と社会と世界の映画を作り出しています。そのイメージとインナーマッスルのイメージに齟齬があります。だから嫌悪感を感じます。肉体という客観と我々の主観に齟齬が生まれています。

でも健康的な生活をするには、体幹トレーニングをして身体を守った方がよいに決まっています。

ならば、脳内の脚本を書き換えて、自分の人間観、社会観、世界観を変容してインナーマッスルの事実を受け入れやすい脳内にした方がよいです(何故人間観、社会観、世界観と「観る」という漢字が当てられているか理解できます。我々は脳内イメージの住人です。脳内で人間をイメージして、世界をイメージしてそれを観ています)。