何も持ち物を置かないでトイレに行ったのだから、こちらの不手際と思ったが感じのよいテキパキとしたウェイトレスが「ここはこの客の席です」と有無を言わせない調子で二人に話している。周りのお客さんもにこにこしながら成り行きを見ている。

「すいません! Sorry!」と深く頭を下げたが二人の婦人は厳しい表情のまま席を移動してくれた。

ビールも日本だと中生くらいの量だ。2杯目を注文したあたりでピザ(マルゲリータ)がきた。日本の店と皿の大きさも中身も違う。

できたてでチーズがたっぷりと浮かんでいる。これを無事食べ終えることができるかといった不安を感じながら食べ始めた。

ゆっくり食べないと胃袋がパニックを起こしておかしくなる。無事に食べ終えたが学校寮に戻り落ち着くまで横になっていた。

周りの人がどのように食べているか、何を食べているかは、観光地を見るのと同じくらい、面白く興味深い。

私のすぐ隣の老夫婦の食べるものがよく見えた。婦人は肉を中心にした内容で、量が多い。ご主人はそれ以上のボリュームがありうんざりしてしまう。

食べ物文化の違いを痛感した。私の体が帰国後どのように変化しているのかが興味深い。血圧が上昇するのではないか。

スウェーデン婦人 Birgit(ビルギット)

スウェーデン婦人ビルギットが昨日で最終授業。2週間のホームステイの期間を終えて帰国する。

68歳で日本人と比べても小柄な人だけどそのエネルギーには驚く。英語はほとんどぺらぺらでスウェーデン訛りでない英語を学びに短期留学してきた。

マルタには多くの語学学校がありEC語学学校は比較的大きな学校だ。その中でも私のような60歳以上は少ない。ビルギットのような女性は珍しいぐらいだ。

どこにいても周りの人にしゃべりまくっている。若者も安心してビルギットの周りに集まる。昼休みはたばこを吸う若者で大賑わい。私の英語力を知っているビルギットは何度も「Do you understand?」と確かめながらの会話になるけれど、嫌な顔せずにつきあってくれた。

訪問した国は多数だけれど日本にはまだ訪問していないという。「あなたも今より英語ができるようになると思うから、スウェーデンに来なさい」と話す。