9 CGRP関連抗体薬 Q&A
Q どんな副作用がありますか?
これまでのところ主な有害事象は注射部位の痛み、赤くなる、腫れる、痒みなどで、重い副作用は報告されていません。ごく稀にアナフィラキシーショックといって、注射後にショック症状で血圧が低下し、意識がなくなり倒れてしまう人がいる、と報告がありますが、これは他の注射でも起こりうることなので、特別にこれらの抗体薬が危険ということはありません。
むしろ内服の予防薬で見られるような、眠気、めまい、倦怠感などの症状は起こらず、これまでのところ非常に安全性の高い薬といえるでしょう。
抗体は6か月で代謝され体内から排出されますので、蓄積してあとあと悪影響を及ぼす懸念はまずありません。
Q いつまで続けるんですか? 一生続けなければいけませんか?
まずは3か月試していただきます。効果がなければ中止するか、他の注射に切り替えることもできます。ご自身が効果を実感され、継続したければ続けます。
12〜18か月継続すると、頭痛が発生しにくくなり、注射薬を打たなくてもよくなる人もいます(卒薬)。
季節で波がある方もいますので、梅雨時の前に注射を開始し、台風が来なくなったら休む、という方法もあります。まずは始めることが大切です。
Q 続けていると効果がなくなるのではないかと心配です。
継続で効果の減弱は見られないことが海外及び国内の論文で示されています。ただ、さまざまな要因(気圧変化・ストレス・環境変化・年齢)で変化する場合がありますので、不安な場合は担当の先生とよく相談して、継続するかどうか決めましょう。