【前回記事を読む】「過眠症だから」「ナルコレプシーだから」って、人生を諦めないで! 病気に人生を支配されないために…
【ピアサポーター おおぜきちはるさん】
川崎 本日の対談相手は、おおぜきちはるさんです。おおぜきさんと初めてつながったのが、二〇一八年の秋頃(対談が二〇二一年一月)なので、もう二年以上経つんですよね。本日はよろしくお願いします。
おおぜき そうですね〜。けっこう前になりますね。こちらこそよろしくお願いします。
川崎 最初は、僕が初めての本を出す仲間を募った時にご連絡いただいたんですよね。その時は、結局コラボは叶わずですみませんでした。
おおぜき いえいえ、最初の本は読ませていただきましたよ。
川崎 ありがとうございます。で、今回の対談を依頼したのは、おおぜきさんのその後の活動がとても興味深いので、ぜひお話を聞けたらなって思って連絡しちゃいました。おおぜきさんもナルコレプシーをお抱えでしたよね?
おおぜき はい、以前はそうでした。一日平均一八時間睡眠、週一回は二八時間睡眠(日が変わって夜を越えて朝が来ている)も日常茶飯事でした。日中に会話の途中に突然寝る、ピアノを弾きながら突然意識が飛ぶなど、当時は音楽の講師をしていたので仕事にも大きな支障が出ていました。検査入院の結果、ナルコレプシー特有の脳波も見られ、ナルコレプシーの確定診断がつきました。そこでコンサータが処方されました。
川崎 そうだったんですね、リタリンやモディオダールは処方できなくてコンサータなんですか?
おおぜき はい、これはADHD(注意欠如・多動症)の第一選択薬で、リタリン系の薬を処方できる先生が病院にいなくて、同じ中枢神経覚醒系のコンサータが処方されました。私の場合、コンサータでナルコレプシーの過度な睡眠発作や脱力も改善されました。
しかもそれに加えて、大学生の頃からすでに抱えていた双極性Ⅱ型障害、いわゆる躁鬱病と、解離性障害、これは多重人格の方ではなくて突然の健忘、身体が動かなくなる、脱力、硬直の発作がぴたっとなくなったんです。