① できたら廊下に出て、さらに考えを深める
授業ではたいていの場合、私から最初に問題を提示します。すると子どもたちは考えてノートにその回答を書きます。ここまではどこの学校でもおこなっている普通の授業です。
でもここからが違います。ノートに答えが書けた子はその場に立ちます。1番にできた子は2番の子が立つのを待ちます。
2番が立つと2人は廊下へ出ていって答え合わせをするのです。そうして合っていたら今度は同じ問題なのに別の解き方で解決方法を考えるのです。
それもできたらさらに3つ目の方法、4つ目の方法……と進みます。こうして二人で視点を変えた方法でチェックしあうとミスも減ってくるのが分かります。
また、子どもの中には発想が豊かな子がいます。いや子ども時代はどの子も発想が豊かなのです。その二人が『別の視点から考える』という習慣ができてくるので本当に力がついてきます。
教室の中に話を戻しますと、3番目に立った子と4番の子、 5番と6番とペアがどんどんできていきます。
そうこうするうちに、教室の中は算数が苦手な数名だけになっていきます。こうなると私は本当に苦手な子だけに集中して個別指導ができます。
いわゆる上位グループはここまでは放っておいても自分たちでどんどん進んでいけます。
今では子どもの数も減って教室に余裕もあり廊下で話し合わなくても大丈夫な学校も多いと思いますが、子どもの数が多いマンモス校では空いているスペースは廊下しかありませんでした。
寒い冬でもストーブの効いてない廊下で夢中で問題を解いている子どもの姿は見ていても圧巻でした。
【イチオシ記事】「お前を抱きたい」そう言った次の瞬間彼は私の上にのしかかるようにして…
【注目記事】私の妹は、5年前に殺された。高校二年生だった。自宅のすぐ傍で車の中に引きずり込まれて、河川敷まで連れて行かれ…