俳句・短歌 短歌 自由律 2020.08.29 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第5回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 肩寄せて生きるしかない母娘草 母という大黒柱耐えて立つ 母と犬死なないような気がするの
小説 『約束のアンブレラ』 【第3回】 由野 寿和 なぜこの場所にいたのか…ずぶ濡れだった少女の靴についた泥の一部は乾きかけていた 「遺体は三十代半ばの女性。薬指には婚約指輪だ。三ヶ月前の九月三十日に失踪した久原真波(くはらまなみ)に酷似している」「にしても失踪届が親族から出されたのは三ヶ月も前です。遺体の腐敗は進んでいるのではありませんか?」「理由は三つある。あの傾斜は地面から二メートル近い場所にあった。地中深くに埋めることで微生物などの影響を軽減し腐敗が遅れた。そして低温環境だ。冬という季節に加えて、この藤山は高山地帯と…
小説 『ふたりの渚』 【第3回】 伊坂 勝幸 突然の同窓会の誘い……彼氏を見つけるラストチャンスと揺れる心 渥美(あつみ)半島には伊良湖(いらご)岬灯台。伊豆(いず)半島には石廊埼(いろうさき)灯台がある。さらに、瀬戸内海の離島の中にも貴重な灯台があるらしい。ネット検索で地図や写真を見ていると、今すぐにでも行きたいという衝動(しょうどう)がわいてくる。自分たちの灯台めぐりは有名観光地とセットにすること・・・・・・・・・・・・・・……それを改めて意識すると、灯台以外にも訪問したい場所が山ほどある。これ以…