絵本・漫画 子ども 絵本 2025.04.24 クヌギの木の下、西の空で太陽が沈むころに始まるアリとかげろうの出会い。一日中働いたアリは満足感に浸っていたが… アリとかげろう 【最終回】 日比 優彦 | ポンヌフ 関 一人ひとり、それぞれの運命と幸せがある この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 夏の間もせっせと冬支度をするアリ。たった一日だけの夏を精一杯生きるかげろう。全く違う生き方の虫たちが出会い、私たちに伝える”本当に大切なこと”とは――。※本記事は、日比優彦氏、ポンヌフ関氏の書籍『アリとかげろう』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回の時期を読む】【絵本】「キミは知らないのかい?」と誇らしげに話始めるアリ。働き者なのは良いことだけど…… 第三章
エッセイ 『逆境のトリセツ[パラリンピック特集]』 【新連載】 谷口 正典,益村 泉月珠 右足を切断するしか、命をつなぐ方法はない。「代われるものなら母さんの足をあげたい」息子は、右足の切断を自ら決意した。 失うのは生命か右足か究極の選択まだ寒さが残る三月。午前二時。ピンポーン。「こんな時間に誰?」上着を羽織りながら玄関を開けた。そこに立っていたのは、背筋を伸ばした警察官だった。「正典さんのご家族の方ですか」「正典の母です。どうかしたんですか?」「正典さんが、国道二号線でトラックとの事故に遭いまして……」「え……、正典は無事ですか?」「現在、病院に搬送中です」動転した母は、兄と一緒に俺が運ばれた病院…
小説 『ツワブキの咲く場所』 【第17回】 雨宮 福一 ペットのハムスターを庭に生き埋めにした。手のひらに、脈打つ小さな心臓。皆が私の方を見た。私を、見てくれたのだと思った。 【前回の記事を読む】まだ幼い妹を憎み、重ね合わせた…見殺しにした女の子と。丸裸に剥かれ、ぷらぷら揺れる小さな足に、黄色の靴下。「妹へ。私があなたたちと一緒に暮らせないのは、あなたたちのせいです」思わず書き出した一文へ横線を引き、急いで消した。便せんがぐしゃぐしゃにされる音が部屋の中に虚しく響く。何とか生活を切り盛りしようとするが、私たちの暮らしは貧窮をきわめた。それが自己の存在意義を証明するとで…