もう7~8年前になるであろうか、健診の大便に血液反応が出た。精密検査を勧められて会社近くの「三田病院」へ行った。当時はまだ「専売病院」といっていたかもしれない。「東京専売病院」が「国際医療福祉大学三田病院」となったのは平成17年3月だそうであるから、いずれにせよその前後である。

内視鏡によって大腸の検査をしてみると、大量のポリープが見つかった。最初は私は興味があって、麻酔を選ばなかった。かなり苦しかった。痛いのではなく苦しいのである。しかしモニターで自分の腸内を見ることができた。

先生はベテランと若いのが二人で、若い方は見習いのようであった。(今日やってくれたのはそのときの若かった先生である)二人が時々、オッ、オッ、と声を出すのが面白かった。何しろイッパイあったのである。

その日は確か大きいのを10個ほど切除した。1回でそれ以上は危険だということであった。

あとで、最初の切除分は標本を見せられた。内視鏡で取ることのできる最大限で、危なかったと言われた。がん細胞があった、とも言われた。私はそれを良子の今回まで、病院の商売のためのオーバーなおどかしと思っていた。

今、ポリープ起源の大腸がんがあることを知った。健診で血栓反応があり、忠告に従い精密検査を受けたことは、幸いだった。そう、つくづく思う。

最初の頃は4カ月おきにポリープ切除を行った。そのうち半年に一度となり、3年ほど前から年一度になっている。最初の2度は麻酔なしでやったが、その後は麻酔をするようにした。

面白みはなくなったが、楽になった。ところが今日は、何の手違いか、麻酔なしでやったのである。苦しかったけれど、久しぶりに「町内」を見ることができた。随分きれいに見えた。今日切除したのは一つだけだったと思う。

麻酔なしだったので、検査が終わるとすぐに会計を済まし、帰ることができた。多少の苦しさは我慢しても、モニターできることと早く引き上げられることは、大きなメリットである。来年も、麻酔なしを選ぼうかと思う。

次回更新は5月1日(木)、20時の予定です。

 

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