〇ミケーネ時代のアクロポリスへの道
アクロポリスの北側の城壁外には、今もミケーネ時代の上り坂の跡が残っています。

コラム『パングラティ界隈の野良猫』
パングラティ地区は、アテネ市内の東南、中心のシンタグマ広場から徒歩で約20分程のところに位置しています。アテネに着き荷物を解き、アパートを借りたのがこのパングラティ地区でした。
アテネは野良猫の多い町です。住民は平気で街角に猫のために餌を置いていきます。通りを隔てた向かいの家は猫のたまり場になっていて、いつも5〜6匹はたむろしていました。
私の部屋は通りに面した2階で、夏などはベランダで夕涼みがてら食事をしていると、向かいの猫たちがおこぼれに与(あずか)ろうといつも集まってきました。彼らとの晩餐も私の楽しみの一つでした。
アクロポリス南側斜面
〇ヘロディス・アッティコスの音楽堂
アクロポリスの南西の斜面には、ローマ帝国の執政官を務めたギリシア人ヘロディス・アッティコスが妻の死を悼んで161年に建築したヘロディス・アッティコスの音楽堂が修復されています。
現在、この音楽堂は、夏のフェスティバルなどで使用されており、毎夜、ギリシア悲劇・喜劇それにヨーロッパのオーケストラの演奏会などが催されています。

〇エウメネスの列柱廊
へロディス・アッティコスの音楽堂に隣接して、前2世紀に小アジア(現トルコ)のペルガモン王国の王エウメネス2世が建造した列柱廊が残っています。

〇アスクレピエイオン
劇場西隣、エウメネスの列柱廊の北東に、医神アスクレピオスに捧げられた二つの神域アスクレピエイオンがあります。アスクレピオス神の祭祀は、ペロポネソス戦争開始直後に疫病が流行した際(前420年)、エピダウロスからテレマコスという人物によって同神がアテネに勧請(かんじょう)され聖所と祭壇が設けられました。
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