中学校時代
FM放送との出会い
後で調べたら、16日のことです。中間試験の最中であった私は、その日、おそらく昼頃に帰宅したと思います。母親は外出中でしたので、鍵を開けて自宅に入り、私服に着替えもせずに制服のまま、だらだらとテレビを見ていました。
そして、チャンネルをしょっちゅう変えながら時間を過ごしていたときに、たまたま世界歌謡祭を見ることになりました。洋楽に興味を持ち始めていた時でしたので、世界各国から参加していた歌手の歌を興味深く聞きました。日本からの参加者もいました。それが、中島みゆきさんでした。
その人が誰かも知らず、まったくの先入観なしで「時代」という曲を聞きました。その歌詞に触れ、「別れた恋人たちがどうしたんだろう」と急に感性のアンテナが立ったことを自覚しました。
思春期に入ったばかりの私は、「大人になったら、きっと、こんなことを叫びたい気持ちになるんだろうな」と、うっすらと先の自分を予見するようなことを感じたことを思い出します。
AM深夜放送との出会い
洋楽を聞き出し、FM放送という音質の良い放送があることを知りました。同時にAMにも洋楽のヒット曲のランキングにそって曲を流す番組があることを友達から教えてもらいました。「ABCヤングリクエスト」という番組です。
夜の11時過ぎからの放送ではなかったでしょうか。次の日に学校があると夜更かしをするときついので、土曜日に聞いていたのではないかと思います。
この番組でいろんな曲を聞き、気に入った曲の情報を得て、FM放送でエアチェックをするという曲収集の図式が出来上がりました。ただ残念なのは、アーティスト名と曲名を記録していないばかりに、また聞きたいと思っても聞けない曲が何曲かあったことです。
そんな状態であったので、高校入学後に寮から帰省した際に、レコード店を何件か探して回ったこともあります。店先で店員さんにメロディーを口ずさんで聞いてもらったりしたけれどもみつかりませんでした。結局、その曲とは約40年後にYouTubeのおかげで巡り合うことができました。ありがたいことです。
そんな時間の過ごし方の中で、多感な中学生は性的にも目覚め出し、少しいかがわしい内容のラジオ番組を好んで聞くようにもなりました。その代表的な番組が「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」です。