コラム2 

2018年4月25日 16:50東京・成田発 16:55インド・デリー着   JAL

まずチェックインカウンターからしてビジネスクラスは違う。出国ゲートを過ぎたらビジネスラウンジでのんびりできる。成田のラウンジは食べ物飲み物も充実している。

搭乗も優先でできる。このときは少し遅れて行ったのでビジネスのラインには誰も並んでいなかった。だからそちらの方に進んでいくと手前にいた係員に「お客様、チケットを拝見できますか」と丁寧だが明らかに並ぶ列を間違えているだろといった感じで声をかけられた。

チケットを見せると「いつもありがとうございます。どうぞお進みください」と態度が変わった。よれよれのコートにスニーカー、くたびれたバッグを持った身としてはちょっとした優越感に浸った一瞬だった。

席に着いたらすぐに「お飲み物はいかがですか」。いつも後から乗ってシャンパンを配っているCAを横目に見ていたので、すかさず「シャンパンをいただけますか」。夢にまで見たこの光景が体験できる。

シートは半個室でプライバシーはしっかり確保されている。寝る時もフルフラットである。エコノミーとの違いは何といっても食事。初めにメニューが配られ期待は膨らむばかり。

CAは客を必ず名前で呼ぶ。私のよれよれのコートでさえ「○○様クローゼットにしまっておきましょうか」と声をかけてくれる。

アメニティの充実も特筆に値する。ファーストクラスの着替えスウェットには及ばないが、化粧ポーチに入った機内で必要な基礎化粧品、もちろんブランド品が備わっている。ちなみにJALのポーチはこの旅行中、小さなバッグ代わりに使わせていただいた。

それから、シャンパンで始まった飲み物も、行ったことはないがバー並みにとりそろっている。ケイト・ブランシェットが映画の中でマティーニをよく飲んでいるので、それを頼んでみた。イメージはマティーニグラスに入ったカクテルだったが、出てきたのはロンググラスになみなみと入ったジンのようなものだった。一口でギブアップ。

そのほかのサービスで印象に残っているのは、寒いと言ったら、JALのロゴが入ったスウェットのカーディガンを持ってきてくれた。これもエコノミーではありえない。

【前回の記事を読む】涙がにじんでくる。嗚咽すら漏れそうになった。何も信じるものがない私には想像すらできない崇高な世界がそこにはあった。 

 

【イチオシ記事】喧嘩を売った相手は、本物のヤンキーだった。それでも、メンツを保つために逃げ出すことなんてできない。そう思い前を見た瞬間...

【注目記事】父は一月のある寒い朝、酒を大量に飲んで漁具の鉛を腹に巻きつけ冷たい海に飛び込み自殺した…