風俗依存
自殺未遂を散々繰り返し、23歳の時に拒食症と並行して二度目の大学退学。
次に私を待っていたのは《自分には存在価値があるのか》という、異常なほどの執着だった。死への執着から一転、今度は生きる価値を見いだそうともがき始めた。
そんな時に出会ったのが、風俗という仕事だった。
24歳の時、知人に誘われ軽い気持ちで始めた夜の仕事だったが、日払いでお客さんがついたらついた分だけ稼げるという仕事。
その日のお給料をスタッフさんから現金で渡されるのを繰り返していくうちに、こんな私でも、少しは価値があるのだと錯覚を起こし始めた。
お金という《目で見えるもの》で錯覚を起こしたことで泥沼にハマっていった。しかし、風俗の仕事は結局、毎回長続きしなかった。
ある日突然、自分の行為に虚しくなり〈私は何をしているのだろう〉と、精神的に病んでしまいお店を辞め、しばらくすると、自分の存在の価値を目で確認できるものがない不安に駆られまた働くお店を探す。2か月サイクルでそれをエンドレスで繰り返していた。
【前回記事を読む】「あぁ、また私、死に損なっちゃったのか」自殺未遂と精神科入退院を繰り返した日々。目を開くと病院の天井が見えた瞬間…
次回更新は1月17日(金)、21時の予定です。
【イチオシ記事】「歩けるようになるのは難しいでしょうねえ」信号無視で病院に運ばれてきた馬鹿共は、地元の底辺高校時代の同級生だった。