自殺未遂を繰り返した日々

20歳、初めて父に連れられ心療内科を受診し、うつ病と診断された。

そして初めて私が自殺未遂を起こしたのは、同じく20歳の時だ。

死にたいと言い続け、泣き続け、ついに実行してしまった。

引き金となったのは、本来なら女性側の立場である母親から、なんの言葉も励ましも慰めもなかったことに加え、兄がこの件を耳にし「そんな目に遭ったら、普通男と付き合えないだろ」という、身勝手でめちゃくちゃなその言葉だった。

その言葉は直接言われたのではなく、兄がそう言っていたと母から聞いた。

それを聞き、一樹と積み重ねてきた努力も否定された気持ちになり、兄の言葉が正しいのなら、性被害者は恋愛も結婚もできるはずはなく、しているのはおかしいと言っているのと同じではないのかと、絶望感に襲われた。

次第に兄の軽率な発言にも怒りが込み上げてきたが、怒りのぶつけ先はなく、すべての怒りや絶望の感情の矛先を自分へ向けた。

       

【前回記事を読む】「それは性被害といえるのか?」…兄の友達にされたこと、10年間隠してきたあの日の出来事を、遂にすべて両親に話した。だが…

次回更新は1月15日(水)、21時の予定です。

  

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