第一部

出逢い

これが、私たちの初対面である。

そして、その後もメールのやりとりは続いたのだけれど、観覧車でのあの告白のような話題は自然とお互いに避けていた。

けれど、私の中できっと男の人とまともに付き合うのは難しいんだろうなと思うようになった。一樹への気持ちが恋愛感情なのか分からないままだったのもあり、9月の終わり頃、避けていたあの日の返事をメールで返した。

「一樹さんの気持ちには応えられないです」と。

それを機に、私はなんだか気まずくなり、だんだんとメールをしないようになっていき、一樹とのメールのやりとりが減っていき終わりを迎えた。

そして、それから半年が経った頃だった。

学校に行ける日数が減っていき、精神的に限界が訪れようとしていた頃だっただろうか。

不思議とたまに、一樹のことを思い出す日が増えていった。

彼と話したい。メールをしたいと思うようになった。

それは一樹には失礼だが、恋愛感情ではなく、たぶん当時一人ぼっちだった私にとって唯一の話し相手になってくれるような気がしたのだと思う。

そして、中学3年生になった春、私は思い切って一樹にメールをした。