1.学際的※2継続学習
2.交流、ディスカッション、ディベートスピリット
3.イノベーション、新人脈
4.就業、労務キャリア
歴史を紐解いて我々ホモサピエンスの学習の仕方を調べてみると、まずご先祖様たちは20万年前から自分たちの子孫、子供たちに弓矢の創り方、種の蒔き方、水のやり方などを教えてきた。いわゆる技術の伝承である。これは現代でも6歳の子供から学校の授業で知見の伝承として実践されている。
生きていくため、自己の人生を充実させるために、何も知らないで誕生してくる我々人間は、親、周囲の人たち、教育機関、先人の知見、いわゆる知識のインプット、受け売りにより、自分のFrame of Reference(価値判断や行動の枠組み)が拡がり、自己のオリジナリティあふれる知見が確立される。
この世に誕生した人間の子供は、この受けを継続しながら、その過程で様々な好奇心が生まれ、また学習し、また知見が増え、さらに好奇心が生じ継続学習になっていく。
知見で満杯になった人間頭脳はアウトプットを欲し、他者との交流を求める。そこでディベートスピリットあふれるディスカッションを通して、ある時はイノベーション、ヒューマンネットワークが生まれ、一気に就業活動に入り、ある時は自分の無知に気づき、再度インプットに邁進する。
ある意味このディベートスピリットあふれる交流の場は、「自分が如何に無知か?」を知るための場、フェーズなのである。
ポイントは、この「受け売り」というワードである。英語ではSecondhand opinionというが、主語はいったい誰か? 主語はこの思考を語った人だ。つまり主語は他者だ。
私の言いたいのは、主語を自分にすることである。受け、インプットは素晴らしい。ただそのままではなく、あまたの受け、知見を自己吟味してなおかつ刷り込みの打破をする。さらにその受けを土台にして自分のオリジナル発想を創る。そこで売る。アウトプットする。
たぶんソクラテス、プラトン、アリストテレス、セネカ、カント、ヘーゲル、シッダルダ(釈迦)、ヨショア(キリスト)、ムハンマド、孔子、老子など、人類の賢者各氏も先人の知見を受けて、インプット、自己吟味をし、ディスカッションの交流につなげその暁にイノベーションが生じあのあまたの素晴らしい創発を実現したのだ。
※1 職務が明確で、ジョブディスクリプション(職務記述書)があり、いわゆる職務固定型雇用のこと。
※2 異なる学問領域を超えて幅広く学ぶこと
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