第1章:糖尿病の病態・疫学
6. 日本の糖尿病患者、増加の一途
A: 世界では糖尿病患者さんが爆発的に増加していますが、日本はどうでしょうか?
M: 日本では厚生労働省の「国民健康・栄養調査」で、定期的に糖尿病患者数の推定を行っています。この調査によると、糖尿病(糖尿病が強く疑われる人)は増加の一途をたどっていて、2016年現在で約1000万人が糖尿病と推計されています(図3)。
A: 日本の人口は1億2000万人くらいですから、1000万人って結構多いですね!
M: 一方、境界型糖尿病(糖尿病の可能性を否定できない人)は一時期よりは減少し、1000万人と推計されています。
A: 確かに図を見ると、一時期と比べると減少傾向に見えます。でも、境界型だけ減るのは何だか不思議な気がします……。