2018年9月20日木曜日

前回と同じく、今回も、捜査側から[10日間の勾留延長請求]が提出され、また僕は、手錠に腰縄で、審判を受けるために、大阪地裁へ移送された。

延長理由も、相も変わらず、前回と同じく、[被疑者が罪状を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある]というものだった。

いやもう本当にうんざりだ。

僕は、パソコンも電子端末も一切がっさい取り上げられ、銀行預金もビットコインも全て開示され、メールも、家族や友人とのSNSのやり取りまで、隅から隅まで読まれていたのだ。

これで、どうやって隠滅作業などできるというのだ。

オカンも、キンマから調書を取るために呼ばれた時に、そう訴えたそうだ。

すると「メールのやり取りが英語であるため、解読に時間がかかる」との理由を答えられたらしい。

いやいや、時間がかかるといっても、もう20日以上経っているし、どんだけ遅いねん。ネットの翻訳でもできるやろ。

それに、仮にそうだとしても、既にそのメールはキンマが手中に収めているのだから、隠滅のしようがないはずだ。

結局、理由など後付けでしかない。

勾留しようとすれば、何としてもできるのだ、この日本では。

今回も、同行したのは、無表情ノッポとDEAだった。

審判の順番を待つ間に、無表情ノッポが言った。

「俺もはじめはこんなことも意義があると思ってたけど、時間の無駄や。面倒くさい、おまえ、一人で待ってろ」

もちろん、一人では待てなかったのだが。

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