盂蘭盆に僧のつどひて声ひくく
ながき読経に魂をしづめむ
いとけなき秋蒔小麦萌えいでて
結ぶ朝露きらきらしけり
せめぎあひゆらぐ流氷塊に乗り
童ごころにしばしあそべり
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
盂蘭盆に僧のつどひて声ひくく
ながき読経に魂をしづめむ
いとけなき秋蒔小麦萌えいでて
結ぶ朝露きらきらしけり
せめぎあひゆらぐ流氷塊に乗り
童ごころにしばしあそべり