第一章 元気になるってどういうこと?

発達障害について

人間の性格には傾向があり、社交的な人や内向的な人などさまざまです。それらは遺伝と環境によって決まってきます。人は誰もがそれぞれの傾向の性格を持っていて、それが強いか弱いかの違いだけなのです。強すぎると、日常生活がうまくいかなくなるので初めて発達障害と認定されます。

しかしその手前のグレーゾーンで悩む人が多いのも事実です。しかし逆の発想をすれば、脳のはたらき方が違うということは、通常の人ができなかったりする能力を持っていたり、感受性や発想力が豊かであるということです。

かつての偉大な発明家や科学者、芸術家の人の多くは発達障害だったという説もあります。今活躍しているアーティストや研究者でも多くの人が発達障害を持っていることを公表しています。つまり、発達障害は大変なことも多いけれど、良き理解者がいて、環境さえ整えばその特性を大きく生かすことができるということです。

精神疾患について

①そもそも精神疾患ってなぁに

精神疾患といってもいろいろありますが、主に統合失調症、双極性(そうきょくせい)障害(躁うつ病)、うつ病などがあります。てんかんや認知症、依存症なども精神疾患に分類されます。

「最近よく耳にする適応障害やパニック障害は?」と思われる方も多いと思いますが、これらはさまざまなストレスなどから過呼吸になったり、電車に乗れなくなったり、職場に行けなくなるなどの症状から、生活に支障をきたす障害であって、精神疾患という病気とは区別される場合があります。