焼き鳥屋ではウナギも日常的に販売していました。店の外にウナギを焼く香ばしい香りが商店街を包んでいました。靴屋さんも今のように大型の靴屋さんがない時代。学校で遊び放課後にも遊び回る私の運動靴は3カ月に1度程度は靴底も擦れてしまい、しょっちゅう靴屋さんで靴を買ってもらっていました。

笑い話ですが、ある時とてもデザインが可愛い靴が500円で販売されていました。店主がいうには「紙でできた靴」だと言います。試着させてもらうと足にフィットをして履き心地も違和感なし。「これにする」と母にねだり、母も値段の安さで快諾。

友達に早速、「紙でできた靴」のことを話すと大笑いをされ「雨の日に履いたら溶けてなくなるよ!」と。まさに通り、雨の日に履いたらつま先から溶けて歩行不能になりました。そんな靴今の時代ではお目にかかれること絶対にないと思いますが。

本屋さんは母に連れられて行きましたが昔は本が大嫌いで楽しくない場所でした。

「漫画なんか読むな! 活字を読め!」

とばかり両親から言われていたことが嫌いになった理由です。本当は少女漫画の月間雑誌が読みたくて欲しかったけれど、漫画を読むことが禁止だったので、早く大人になって好きな本を買えるようになりたいなと思っていました。もっと言えば漫画も読みたかったし「読者全員プレゼント」に応募したかったのが切ない思い出として今も心に残っています。

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