第一章 だれがいじめを解決するのか
―学習指導要領といじめ解決―

社会のニーズをふまえ10年ごとに改訂

文科省は学習指導要領について、「全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。これを『学習指導要領』といいます」(文科省ホームページより)と説明しています。

学習指導要領は小・中・高等学校・特別支援学校ごとに、「総則」「各教科」「特別の教科(道徳科)」「総合的な学習の時間」、そして「特別活動」があります。学校で使用する教科書や時間割は、すべて学習指導要領をもとに作成されます。

たとえば中学校の数学は、1学年が「正の数・負の数」「一元一次方程式」など、2学年が「文字を用いた四則計算」「連立方程式」などで、全国どこの学校も同じ内容です。転校した学校では、教える内容が違っていたでは困ります。

よく参考書や問題集に「学習指導要領準拠」とありますが、「この問題集は学習指導要領をよりどころに作成しました」という意味です。余談ですが、中学校の部活動は正規の活動ではなく教育課程外とされ、先生たちのボランティアで支えられた任意の活動です。

ただし平成20年3月告示の学習指導要領には、「部活動については、スポーツや 文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること」とされました。

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