4.施術手順

・逆子の原因の多くは妊婦の骨盤の捻れですから、帯脈処置で捻れの解消をします。この場合に、居髎への刺鍼を併用すると、より効果的です。

・ 膀胱経に虚証経絡があれば虚証処置をしてから、小腸経や心包経や腎経の泻しゃ法をします。

泻(しゃ)法といっても瀉血ではなく、井穴への温灸と指回しによる刺激で十分です。

・ 古来、逆子治療には至陰穴への施灸が有効であるとされ、左右両側の至陰穴と理解されてきました。しかし、近藤哲二先生創始の新経絡治療を実践してみると(実症経絡としての)膀胱経の、井穴(せいけつ)至陰への多壮灸が効果的であることが分かります。

但し、虚証がなければ、両側への施灸も可能です。この施灸は、焼灼灸が効果的なのですが、焦灼灸を嫌がる妊婦さんには、温灸の多壮灸でも相当程度の効果は期待できます。

5.自宅療法

・冷えに気をつけた生活と、適度の運動を心掛けるようにします。

・実症側の至陰への温灸継続をします。実症か虚証がよく分からない方は、左右の至陰と湧泉の同時温灸をします。

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