月経障害ほか、婦人科系疾患

6.子宮筋腫

子宮筋腫とは、平滑筋で構成される子宮の筋肉細胞の異常増殖による、良性の腫瘍です。エストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)とのアンバランスが原因と考えられています。

・種類と症状

漿膜下筋腫……子宮壁外側を覆う漿膜の下にできる筋腫で、子宮筋腫の大部分を占め、子宮の外側に向け大きく成長するのが特徴です。

粘膜下筋腫……子宮壁の内側を覆う粘膜の下にできる筋腫で、漿膜下筋腫の次に多く見られるもので、月経に伴う症状が強く出るのが特徴です。

壁内筋腫……子宮の筋肉層の中で増殖し、周囲の筋肉層が広がるのが特徴です。

頚部筋腫……粘膜下筋腫が子宮頚部に出来るもので、出産時に問題化しやすい。

・子宮筋腫になりやすいタイプ

月経周期が規則的・30歳以上・非経産婦の方に多く見られ、経血過多・月経困難症・膀胱直腸への圧迫症状・不妊の症状が出やすくなります。

・診断法 

新経絡治療での経絡特徴としては、腎経の虚証が多くみられます。良導絡測定値では、腎経の低電量つまり副交感神経過緊張が見られる事が多く肝経と胆経とのアンバランスもあります。

・施術手順

扁桃七穴への5分間置鍼をし、全身のホルモン調整をした後、特にエストロゲンとプロゲステロンのバランス調整の治療としての、三陰交と復溜と中封と次髎の置鍼をします。

冷え取り改善処置、瘀血(おけつ)処置、捻れとりのための帯脈処置をします。子宮筋腫特有の慢性腰痛改善のために、骨盤調整をします。曲泉の知熱多壮灸(7壮~21壮)をします。……軌跡255頁参照

・自宅療法 

足三里と三陰交と裏内庭の温灸に加えて、曲泉の多壮温灸が効果的です。

7.卵巣嚢腫・卵巣炎

・概要 

卵巣嚢腫・卵巣炎の原因としては、性ホルモンバランスの異常の他に、排卵時に開閉する卵巣孔の刺激的要因も大きいと考えられています。

・症状 

初期には、卵巣・卵管の捻れがある方以外、自覚症状が無いことが多く、進行すると、排卵時の下腹部痛や下腹部膨満が見られるようになります。