逆子

1.概説

逆子は一部のケースを除けば、治る場合が多くあります。治らないケースには、臍の緒が胎児の頸部を絞扼している場合や、胎児の手足が母体の子宮頸管にのめり込んでしまっている場合です。

これらの状態の確認はCT画像・MR画像でできます。この場合は、西医による外科的処置が必要です。

私も臨床では、16例の逆子治療をしています。但し、鍼灸治療の対象になるのは、妊娠10週以降臨月迄の妊婦です。

妊娠初期の鍼灸治療は、古典にも述べられているように禁忌とすべきです。母胎・胎児の状態が不安定な時期に、泻(しゃ)法である鍼灸刺激の悪影響は避けた方が無難であり、腰痛・肩凝りなどの愁訴改善のためには、軽度の刺激による指圧・マッサージによる手法をとった方が良いと思います。

2.私の見解による原因

逆子になる原因は、子宮筋の一部拘縮もありますが、多くは、子宮を含む骨盤全体の捻れだと考えます。

3.診断

診断は、胎児が子宮を蹴る位置感覚の異常を感じる母体の感覚も参考にはなりますが、西医による画像診断が確実です。

ほとんどの妊婦さんは、事実を把握してから、受診されます。

新経絡治療での経絡特徴としては、右膀胱経の虚証が多数例あります。

良導絡測定値では、三焦経や肝経や腎経や膀胱経や胆経の左右差が見られます。