■2021年11月1日

昨夜は久しぶりに2時間の睡眠がとれ穏やかな夜だった。腰と左脚の痛みは少し落ち着き、妻は入院して初めて、ほうじ茶と牛乳を要求してくれた。

ノートに書きとめ院内の売店に買い出しに出掛けた。飛び上がるような思いで廊下を走る私。嬉しくて嬉しくて、涙が溢れた。

看護師は妻の身体を拭きながら、妻が発する痛み度合いも記録して、身体改善のヒントを探ってくれていた。本当にありがたく毎回頭が下がる。

今日は看護師から「好転してきていますよ」と告げられ、私は泣いた。将来、座れるか歩けるかは分からない。今日だけを見つめともに闘いたい。

今は見えない目や嚙み合わない歯、ハマらない顎がどうなるのか、先を考えている余裕はまだない。様々な支援のもと生かされていることに感謝しつつ、何としてでも自宅に帰らせてあげたいと願った。

【前回の記事を読む】8時間の手術、拒絶反応が発生するとすべてが無になる それでも決断を悩む理由はなかった

次回更新は7月16日(火)、20時の予定です。

 

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