しかしADHDという考え方が昔は存在しなかったので、大人になるまで気づかずにいる場合も多く、現在では大人のADHDも話題になっています。ADHDには薬もたくさん開発されており、効果も高いといわれています。

LDは、知的な発達の遅れはないものの、学習に必要な「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」という能力のうち、特定のものだけが苦手な障害です。

話したりはとても上手にできるのになぜか漢字が書けなかったり、文章をうまく読めなかったり、アルファベットの「bとd」の区別がつきにくかったり、計算だけがとても苦手だったりする場合に疑われる障害です。

この障害についても、適切な援助や対処法を学んでいくことで、改善することができます。発達障害は、脳のはたらき方の違いなので、同じ病名でも、一人ひとりさまざまな特性の現れ方をしたり、いくつかの障害を併せ持ったりしている場合が多いといわれています。

また、大人になるにつれ、症状が緩和(かんわ)して発達が徐々に追いついてきたり、適切な対処方法を学習し、身につけていくことによって、日常生活をスムーズに送ることができるようになるといわれています。

そのため早期から専門機関を受診したり、特別支援教育を受けることも大切だとされています。発達障害の人は十人に一人の割合で存在しているとされています。

発達障害を理解する上で、もう1つ大事なことは「グレーゾーン」という考え方です。グレーゾーンとは、発達障害のいくつかの症状が当てはまるけれど、障害までには認定できない状態のことをいいます。

発達障害ではないけれど、日常生活の中で、なぜかうまく人とコミュニケーションが取れなかったり、苦手なことがある場合、グレーゾーンである場合が多くあります。

また発達障害は性格の一部であり、その性格が日常生活の中で、困難になることが多いから障害と認定されているという考え方もあります。例えば、私はとても活発で、話し好きでおっちょこちょいです。自分でも ADHD的だなぁと自覚しています。

【前回の記事を読む】「からだの調子がおかしくなり、苦しく感じる状態」が病気。ではどうして病気は起こるのでしょうか?

 

【イチオシ記事】東京にいるはずの妻がなぜか金沢で事故死…「妻はどうして金沢にいたのだろうか?」残された不可解な謎

【注目記事】離婚したDV夫に遭遇。なぜいまだに近くに住んでいる? 私たちの家が見えるスーパーになぜわざわざ来る?