社会体制は急には変わらないので、第1の人生60歳定年まではアフリカサバンナ仕様で組織を軸にした生き方を継続していく。

ところが第2の人生60歳定年退職以降は、ヒューマニズム人間至上主義内の、個を軸にした生き方を目指すべきではないか。人生100年時代第2の人生は21世紀に初めて現れた世界である。

ここからは人類ホモサピエンスが始まって以来の初のアフリカサバンナ仕様からの脱却である。

我々も社会も旧仕様の刷り込みを打破する。人生100年時代、とりわけ第2の人生の生き方は旧仕様の先入観を許さないであろう。新たな仕様の構築、個が輝く時代の到来なのである。

長寿命化によってもたらされた現在の人生100年時代とは、次に来るかもしれないデータ至上主義・アルゴリズム時代との過渡期なのである。

5.仕事が一人一人を輝かせる

何故人生100年時代とりわけ第2の人生の生き方が、個が輝く時代になるというのか? 

その理由は、第2の人生を客観的に見れば、必然的に個が輝かざるを得ない世界であるからだ。また主観的能動的な活動および行動により、個が輝ける世界になり得るからだ。

しからば人生100年時代の第1の人生において「組織を軸にした生き方」が、「個を軸にした生き方」に変われないか? というと、私は当面変われないと考えている。理由は2つある。

1.現行の企業組織マネジメントが最良と考えられていること

2.現行の企業組織マネジメント変更には複合的改革が必須

1番目に関しては、現行の企業組織マネジメントのルーツは、官僚制にある。

官僚制とは元来国家の組織原理を意味していたが、のちに資本主義の高度化に伴う大規模形式組織(企業、組合、学校等)の成立により、それらの組織原理や機構化をも意味するようになった。官僚制は組織と管理の時代と呼ばれる現代において、高度産業管理状況の重要な一環になっている。 

 

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