そして、人間がかかる病気、特に精神疾患や発達障害、依存症について考えたいと思います。そしてその中で、元気があるのとないのではどう違うのかを考えていきたいと思います。

元気ってなに?

元気とはそもそもどんな意味なのか辞書で調べると、3つの意味がありました。

1.心身の活動の源となる力。

2.身体の調子が良く、健康であること。

3.万物生成の根本となる精気。

確かに元気だと感じる時は活動したくなるし、身体の調子も良く健康な気がします。

まさに、根本となる精気なのでしょう。元気だなと感じる人にはそのような精気を感じますし、自分が元気だと感じる時も、そのような時だと思います。

人間は活動する生物ですから常に元気でいたいと思うし、元気が出ない時はつらいものです。では、人はどんな時に元気になって、どんな時に元気がなくなるのでしょうか。

一番わかりやすいのは、うれしいことがあった時や、自分がやりたいことがうまく進んでいる時でしょう。このような時には人間はやる気になり、元気な状態になると思います。

反対に嫌なことや、悲しい出来事があると、人間は元気をなくします。逆境でこそ頑張れる人もいますが、ほとんどの人はだんだんやる気や元気がなくなってしまいます。

2番目に健康面です。身体の調子も良く健康であれば、人は大抵元気でいられるものです。

健康には大まかに2つの種類があると思います。1つは病気などをしていない身体の健康、そしてもう1つは、身体には問題はないけれど気持ちや精神の健康です。

私は精神疾患を持っています。これは身体の主に脳の病気です。精神疾患の人は精神が弱っていたり、ぐったりしていると考える方も大勢いると思いますがそうではありません。

私は「元気だね」と言われることも多いし、自分でも基本的には元気な人間だと思います。しかし時にはその元気さが度を超して、周りの人に迷惑をかけたり、逆に元気がなくなり仕事に行けなくなったり、夕食の買い物もできないような、社会生活に影響が出てきます。

これが脳の病気であり疾患なのです。

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