第二章  子どもごころ

信じるということ

私たちは、人から受けた心の傷口が広がり、その傷が治るのに相当な時間を要するような大きなものになると、人を信じることができなくなってしまうことがあります。このような傷を受けるぐらいなら、人を信じることはやめようとあきらめてしまうのです。そして、人が自分の心に触れることのないように、人を遠ざけようとしたりします。

でも、あなたを傷つけるような人たちばかりがこの世に存在するわけではありません。探すのに時間がかかるかもしれないけれど、あなたを愛してくれる人は必ずいます。

愛とは本来ただあるがままを受け入れるものであり、あなたのそのままの自由を尊ぶものです。そして、あなたを認めてくれる人に巡り会うことによって、もう一度、人を信じようと思えるようになるのです。

人と深く関わることは怖いことではないし、自由を奪われることではないのだと学ぶことができます。もし、あなたの心が傷ついて動けなくなってしまっていたとしても、あなたを愛してくれる人を探すことをあきらめないでくださいね。あきらめなければ、きっと大丈夫ですから。そうするうちに、自分を守る術も身についていくかもしれませんよ。

ファンタジー 子どもの領域

こどもの頃、花がいっぱい咲く野山で無邪気に遊びまわっていたことを思い出します。何がおもしろいのかわからないけれど、とにかく楽しくて、ゲラゲラ笑いながら、時を過ごすだけ。

仲良くなった男の子と「また遊ぼうね」「ずっと一緒にいようね」な〜んて言いながら、お花を手渡されたりなんかして、ちょっとした小さな恋のメロディが流れたり……。妄想に近い懐かしい記憶です。

私たちは大人になってしまうと、こどもの頃のことを忘れてしまうことが多いような気がします。常識や固定観念に縛られて、直感ではなく理性で物事を判断する価値基準によって、こどもを評価してしまったりします。でもね、こどもは大人の価値基準では測れないのだと思います。こどもは自由で自然な生き物ですから。