ガイダンス

幸せとは何か ~幸せを知らないと幸せにはなれない~幸せになるためには?

幸せとは何か?を知らずして、幸せになることはできない

まず、「幸せな人生とは、今の充実した生活を楽しみ、未来に希望がもてることである」ということが思い浮かびました。

この仮説を思考の出発点にすると、未来に希望がもてるということは、人生の最後の15年間を幸せに過ごすにはどうすればよいのか?に繋がります。

こうして、自分の人生のエンドポイントを仮に父が他界した80歳と位置づけ、残りの人生30年をどのように生きるか、プラニングすることから考え始めたのです。なお、現在充実した生活を楽しめていない人はどうするか?については後述したいと思います。

さて、50歳からの残りの人生30年は、15年の現役と定年後の15年に分けられ、よりテーマを明確にするなら、定年後に幸せになるのにはどうしたらよいか?という命題に置き換えられます。

そして、私は父とはまったく異なる職業に身を置きますが、父の晩年の充実した人生の輝きにマイナスに働いた病気にならないことが幸せの必要条件と考え、病気にならない(健康にプラスになる)ことをやろうと決意したのです。

これを受けて、充実感をもって日々忙しい仕事をこなしている自分の生活を客観的に評価しましたところ、まさに仕事が生き甲斐になっている自分に気がつきました。15年後に定年を迎えると、今の仕事を続けることができない。つまり、人生の目標を失うことの危機感も感じることができました。

そこで、5年が経過した定年10年前の55歳の時に、10年計画で定年後に充実した人生を送るために必要なことを実践することに思い至ったのです。

また、10年後にその実践の成果をベースに本を出版する計画を立てました。すなわち、本書は10年後に定年を迎える壮年期の人を対象に、定年後に向けた人生の指南書として構想をスタートしたのです。

幸せとは何か?を知らずして、幸せになることはできません。幸せに関する書籍、テレビ、講演会、ネット情報には常にアンテナを立てていましたが、幸せとは何か?に対して明確な答えを得ることはできませんでした。

しかし、さらに5年が経過した60歳の時、幸せとは何か?を明確に定義することができるようになっていました。それから機会があるごとに、明確に定義することができるようになった幸せとは何か?についての自分の考えを多くの人に披露しましたが、この考えに異論を挟む人がいないことに自信を深めたのです。

また、高次の次元から自分の行動を論理的に客観視することで、幸せに繋がる行動と不幸せに繋がる行動を見極めることができることに気がつきました。こうした私の考えや体験をまとめたものが本書の内容になります。