絡げた裳裾(もすそ)を水飛沫(みずしぶき)で濡らし、川底の小石の上でよろめく足元を確かめつつ、妻は水遊びの子を呼んでいる。陽の光は煌めき、水の飛沫、飛ぶ虫の翅(はね)、笑う子の白歯、脇に置いた太刀の鍔(つば)の上に揺蕩(たゆと)う。「お方様、水の中さ入らねぇで、戻ってくなんしぇ」下女のきぬが水を跳ね返しながら川に入り、妻の脇を通って娘の方へと急ぐ。水の中に座っていた娘を抱き上げてきぬが岸辺に戻っ…
平安時代の記事一覧
タグ「平安時代」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『するすみ九郎』【新連載】三崎 暁子
1189年、奥州・平泉。最期の日々を過ごす源義経は、静かに“あの日々”を思い出していた――
-
小説『千年の密約』【新連載】藤基 寛
「この条件を受け入れるなら、あと10年の命を授ける」――病に伏す姫君に閻魔が持ちかけた“恐るべき取引”とは?
-
小説『克己』【第4回】河﨑 浩
「私が手を掛けて、一からとなると、最低半年か一年は――」だが、良質の玉鋼が入手出来なければ不可能であった
-
小説『克己』【第3回】河﨑 浩
戦闘で折れた敵の大刀を妻の包丁にするため、刀工へ研いでもらうよう頼む。作業場にいたのは美しい娘とその父であった。
-
小説『克己』【第2回】河﨑 浩
〝粗末な〟刀にしか見えないが、触った瞬間、忠賢は、マムシと呼ばれていた男の顔を〝まじまじ〟と眺めた。「血を吸うて、おるな?」
-
小説『克己』【新連載】河﨑 浩
隠岐へ流罪になった藤原千晴を監視せよ、との依頼。だが彼は、平将門の乱で名を馳せ、束になっても返り討ちに遭うこと確定の腕前で…