眠れなかった長い夜が明け、健治と共に田んぼに出た弘は、懸命に田をすいた。今は何も考えたくない。三日かけて野良仕事を終え、安治に別れを告げた。『堅固で……』弘は益田の駅に戻り考えた。このまま父芳蔵に会うためにプサンへ向かえば二度とこの地を踏むことはないかもしれない。失った絆を手繰り寄せるためにはもう一人会っておかなければならないが女(ひと)いるのだ。決めた。高津へ行ってみよう。朝から強い風が吹く日…
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第二次アヘン戦争でイギリス政府が「武力行使」に至ったワケ
