片言のハングル(デイジー)チェンマイの市場で買い物をしてから、デイジーはいつものように〝彼〟の姿を探した。腕にぶらさげた袋からは、さっき買ったセロリがひょっこり顔を出している。やがて市場の先から彼の歌声が聞こえてくると、デイジーは耳を澄ませながらその方向に向かった。1ヵ月前、初めて彼の姿を見たのは市場の近くにある公園だった。黒髪で同じアジア人の彼は、デイジーの行動範囲によく出没した。あるときは近…
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ジェイクと交換したドッグタグ
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小説『旅するギターと私の心臓』【第6回】松原 良介
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小説『旅するギターと私の心臓』【第5回】松原 良介
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小説『旅するギターと私の心臓』【第4回】松原 良介
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小説『旅するギターと私の心臓』【第3回】松原 良介
まるでどこかのスマホの割引プランみたい
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小説『旅するギターと私の心臓』【第2回】松原 良介
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小説『旅するギターと私の心臓』【新連載】松原 良介
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