三十日が来た。私は色々迷ったすえ、紺色に白の水玉模様で、襟がレースになっている清楚に見えるワンピースを着た。手土産を持ちたかったが、きっと叱られると思い、手ぶらで出かけた。電車にガタゴト揺られながら、心はドキドキしていた。芦屋の駅を降りて、言われた通りに歩いた。マンションは立派で、すぐにわかった。エレベーターで十一階へ上がり、一一七号のドアの前に立った。心臓が飛び出しそうなのを、息をととのえて、…
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小説『愛』【第12回】高見 純代
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小説『愛』【第2回】高見 純代
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