風神家の庭にはカタバミだけではなく自然に育つ草花が季節により姿を変えて心を和ませてくれたが、優凪にはいくら考えても解けぬ疑問があった。他の人たちが家の庭や道端や空き地に育つ草花をなぜ雑草という名前で一纏めにして呼ぶのかを理解できなかった。それはまさに彼が敬愛する植物学者の牧野富太郎博士が残した、「雑草という名の草はない。全ての草には名前がある」という言葉の示す通りで、彼らには其々(それぞれ)きち…
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