【前回記事を読む】左足に刺さっていたのは、意外な物だった。それは新築祝いの靴ベラのスタンドで、血溜まりはすぐに結構な大きさになった。郁子が春彦に歩み寄り、素足のまま廊下の上がり框から玄関へと降りてきた。その視線は春彦の肩の先にある何かを忙しなく追っているようだった。軽やかに揺れる白いネグリジェが床に触れた途端に血溜まりを吸い上げていく様は、まるで何かの実験を見ているようだった。重く下がり始めた視…
小説
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『振り子の指す方へ[注目連載ピックアップ]』【第5回】山口 ゆり子
玄関内の惨状が、警官の顔を歪ませた。ネグリジェ姿の妻は、震える声で「夫が大きな怪我をして…今すぐ救急車を呼んでください」
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『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』【第22回】月川 みのり
「最近、息子の様子がおかしい」と私に打ち明けた義母…迷ったが全て話すことにした。夫とあの女性の話や、私たちの事情を正直に…
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『夫 失格[イチオシ連載ピックアップ]』【第18回】時亘 一肇
終わった夫婦仲――カップ麺を持つ夫に「食事、用意しましょうか」と聞いた。すると夫は、いきなりカップを握りつぶして投げつけ…
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『因果』【最終回】愉怪屋 編
ホテルの解体作業中、まだ建物内にはYoutuberがいた…暗闇の中、恐怖に目を閉じた瞬間、すさまじい爆破音が聞こえ…
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『標本室の男[注目連載ピックアップ]』【第8回】均埜 権兵衛
三流役者のような風貌をした31歳医師は、看護師の質問をはぐらかした。「恋人? いると言えばいるし、いないと言えばいないし…」
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『師匠と弟子のワンダーランド』【最終回】儀賀 保秀
渡された履歴書に、信じがたい内容が…「ウソは書いてませんよ」と言うが、目の前にいる男は明らかに…
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『振り子の指す方へ[注目連載ピックアップ]』【第4回】山口 ゆり子
夫の左足に刺さっていたのは、意外な物だった。それは新築祝いの靴ベラのスタンドで、血溜まりはすぐに結構な大きさになった。
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『岐路』【第10回】田中 建彦、田中 充恵
病死した直元に代わり、新たに世継ぎとなった井伊直弼。しかし家老は「若殿様の生活で気付きがあれば知らせよ」と何か思わせぶりで…
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『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』【第21回】月川 みのり
ノックして「コーヒー」と言っても、夫は無視。入っていいか聞くとようやく「どうぞ」と──だが夫の反応は意外にも…
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『夫 失格[イチオシ連載ピックアップ]』【第17回】時亘 一肇
とことん被害者面したい不倫モラ夫の奇行:突然「あーっ!」と怒鳴る声。見ると、わざわざ風呂場で洗濯したようだ。理由は…
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『花ことばを聞かせて』【第6回】島 蘭子
「探さないでくれ」とだけ書かれた彼の手紙を見て、私は嗚咽した――家に帰ると、悲しい目をした父親が、私宛の督促状を持っていて……
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『訳アリな私でも、愛してくれますか』【第43回】十束 千鶴
長年の取引先に新人が「それって馴れ合いですよね。」…「入社したばかりで何がわかるの?」と叱ると…
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『標本室の男[注目連載ピックアップ]』【第7回】均埜 権兵衛
そのまま通り過ぎようとしたのだが、2人の声に誘われてつい中を覗いてしまい…そっとドアを閉じることにした。
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『猫の十字架』【第6回】なかはら 真斗
見知らぬ男に担がれながら帰ってきた母。「永遠につぐなって生きろ!」好きであんたの子供に生まれたわけじゃないのに
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『振り子の指す方へ[注目連載ピックアップ]』【第3回】山口 ゆり子
玄関で靴を履いていると、頭に衝撃が…振り返ると病気の妻がいて、等身大の抱き枕を手に襲いかかってきて…
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『野望の果てに』【第6回】松村 勝正
みんなの自己紹介が始まると、月次報告書に部長が何か書き始めた。ひとり終わると、他の出席者からパチパチとまばらな拍手があって…
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『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』【第20回】月川 みのり
裏口から出る夫の姿が見えたから「どこ行くの」と聞くと、振り返りもせずに「銀行。」とだけ──どうして?夫はもう…
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『夫 失格[イチオシ連載ピックアップ]』【第16回】時亘 一肇
「俺の通帳、全部出せ! カードも!」――4股不倫モラ夫が逆ギレして離婚を切り出してきた。「通帳出せ!」ばかり言い始め…
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『これからの「優秀」って、なんだろう?』【第43回】中村 隆紀
大陸の端っこ、古代の日本にあった豊かな資源…それは金、銀、銅、鉄だけにはとどまらず…
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『標本室の男[注目連載ピックアップ]』【第6回】均埜 権兵衛
深夜2時半、名医を訪ねてきたのは、“1体の男”。彼は唯一の願いを口にした——「私を人並みにしてほしい」。